ローブッシュ/ワイルドブルーベリー総論(Lowbush / Wild Blueberry 総合解説)
北米のローブッシュブルーベリー(Vaccinium angustifolium(ヴァクシニウム・アングスティフォリウム))は、無数の野生クローンが地下茎で広がって群生をつくる植物であり、品種として固定された系統はほとんど存在しません。果実は小粒ですが風味が非常に濃く、メイン州やカナダ東部では「ワイルドブルーベリー」として大規模に収穫されています。
ローブッシュは遺伝的多様性が極めて高いため、体系的な品種一覧を作ることができず、総論として扱うのが最も正確な整理方法になります。
日本の野生スノキ属(Vaccinium(ヴァクシニウム))について
日本には北米系ブルーベリーの野生種は存在しませんが、同じスノキ属(Vaccinium(ヴァクシニウム))に属する野生種が各地に自生しています。これらは地域ごとに独自の進化を遂げており、日本における「野生ブルーベリーの親戚」として位置づけられます。以下に代表的な種名を一覧としてまとめます。
日本の野生 Vaccinium(ヴァクシニウム)一覧
-
-
クロマメノキ(Vaccinium uliginosum(ヴァクシニウム・ウリギノスム))
-
シャシャンボ(Vaccinium bracteatum(ヴァクシニウム・ブラクテアトゥム))
-
ナツハゼ(Vaccinium oldhamii(ヴァクシニウム・オルドハミー))
-
リュウキュウシャシャンボ(Vaccinium wrightii(ヴァクシニウム・ライティー))
-
コケモモ(Vaccinium vitis-idaea(ヴァクシニウム・ヴィティス・イダエア))
-
クロウスゴ(Vaccinium smallii(ヴァクシニウム・スモーリー))
-
ガンコウラン(Empetrum nigrum(エンペトルム・ニグルム))※近縁種
- ミヤマホツツジ(※近縁種)
世界の食用スノキ属(Vaccinium(ヴァクシニウム))について
世界には日本以外にも、食用として利用されてきた野生のスノキ属が存在します。北米・ヨーロッパ・アジア・南米などの寒冷地を中心に分布し、地域の食文化として古くから親しまれてきました。以下に主だった食用野生種を国名とともにまとめます。
世界の食用野生スノキ属 Vaccinium(ヴァクシニウム)一覧
-
アメリカ・カナダ
ローブッシュブルーベリー(Vaccinium angustifolium(ヴァクシニウム・アングスティフォリウム)) -
フィンランド・スウェーデン・ノルウェー・ドイツ・ポーランド
ビルベリー(Vaccinium myrtillus(ヴァクシニウム・ミルティルス)) -
カナダ
カナダビルベリー(Vaccinium myrtilloides(ヴァクシニウム・ミルティロイデス)) -
エクアドル・コロンビア・ペルー
アンデスブルーベリー(Vaccinium floribundum(ヴァクシニウム・フロリブンドゥム)) -
アメリカ西部・カナダ西部
ブラックハックルベリー(Vaccinium membranaceum(ヴァクシニウム・メンブラナセウム)) -
アメリカ(ワシントン州・オレゴン州)
カスケードブルーベリー(Vaccinium deliciosum(ヴァクシニウム・デリキオスム)) -
中国(雲南省・四川省)
中国南部の野生種(Vaccinium dunalianum(ヴァクシニウム・ドゥナリアヌム)) -
ネパール・ブータン・インド北部
ヒマラヤ系野生種(Vaccinium fragile(ヴァクシニウム・フラギレ))
-
